「そ、それじゃ......その、ベッドに座ってください」  友奈に言われるがまま、天乃はベッドに腰を降ろして友奈を見上げる。えっちとはどんなことをするのか? 保健体育の授業で多少の知識はあるが知恵はなく、 先が解らない不安に胸を高鳴らせながらも天乃は信頼の置ける友奈に全て委ねてしまう (まずは......)  とはいえ、誰かとの経験は友奈にだってない。俗に言う一人えっちと言われるものなら 一応経験は済ませてはあるけれど、それが活きて来るのはこのあとだ 「ぬ、脱いで下さい」 「解った」  天乃が羽織っていたカーディガンのボタンを外す  ボタンが外れると、均衡を保っていた支えを失って双乳が揺れるし、腕を抜くために身体を傾かせると、一緒になって傾いてまた揺れる (なんだろう、体育とかでも見ることなのに......)  意識さえしなければ単なる脱衣でしかない。天乃ではないが、東郷や夏凜その他友人の同じような仕草は何度だって見たことある  けれど、今の友奈にとっては行為の為の脱衣  そしてなにより友人、他人ではなく恋人との交わりの為の脱衣なのだ。頭の中のその妖艶な響きに、友奈はごくりと息を呑む 「...............」  参考程度にみた映像の女優も服を脱ぐ仕草があったし、脱がされているというシチュエーションもあった  けれど、それはやはり、仕事での行為というある種の割り切りが感じられた  しかし、これは違うのだ  だから一挙一動すべてに初々しさがあり、恥じらいがあり、 まだ中学生だと言うにも関わらず、大人のような色気がある (天乃先輩......凄くえっちだ......)  そんな友奈の心を知らず、行為など初めてで何も知らず、産まれたままの姿であるべきなのか、それとも、衣服を残したままであるべきなのか......迷った天乃は困惑の瞳で友奈を見上げる 「......全部?」  その問に友奈は頷く  少し声が小さくなって、僅かに頬が紅潮した天乃。その上目遣いにはじっと見ていたくなる引力のような何かがあったが、相反する何かがあって、友奈は思わず目を逸らす (ちょっと見ただけで顔が熱くなっちゃうよ......) 「......解った」  緊張した声で頷くと、天乃はブラウスのボタンに手をかけてボタンを1つ1つ丁寧に外していく  1つ外れるたびにドクンッと、強く心臓が波打つ (......っ)  相手は友奈だ。だから、相手が怖いなんてことはない。けれどやはり、性交という行為がどういったものなのか解らない不安と恐怖があった  そしてついに3つ目のボタンを外した瞬間、隠されていた胸が少し露になり、天乃は耐えきれず手を止めてしまった 「天乃先輩......?」  お風呂に入るという慣れ親しんだ行動の副産物ではなく、裸になるため、あるいはえっちなことをするために服を脱ぐ  いや、脱ぐ事を求められている。そんな羞恥心に、天乃の手は固定されてしまったのだ 「えっと......ちょっと、待って......」 (手が動かせない......)  怖いわけじゃない、嫌なわけじゃない。えっちをするのだって自分が望んだことなのだから  そう思っているのに、解っているのに、緊張に手が震えてボタンが掴めなかった (天乃先輩......本当、何も知らないんだ......)  初心さのあるそんな姿に、友奈は反して安堵を抱き、天乃の手に優しく触れる 「ゆ、友奈?」 「......手伝います」  友奈はそう言って天乃の手をずらし、外れかけだったボタンを外す (脱がされてる......)  1つ外す度、天乃は小さな声を漏らして、友奈の手を退かそうと手を動かす 「ゃ......っ、ゅ」  自分で脱ぐのでさえ手が震えてしまうのに、恋人に脱がされるのなんてもっと恥ずかしいことだった  しかし、退けようとした手は友奈の手を退かす事は出来ず、ブラウスのボタン全てが外されて、ブラに包まれた豊満なバストも、引き締まっている腰周りも、滑らかで、きめ細かさがある健康的で柔らかくて温かい、誰もがずっと触れていたくなる肌も、全てが晒け出される 「っ......」 「......綺麗」  意図もせず、友奈の口から言葉が漏れた  以前、一緒に入浴したこともあって、見たことがないわけではない。けれど改めてみると、どうにもこうにも感嘆の声があふれてしまう  それほどに天乃の肢体は完成されていた (こんな人と......私......) 「あ、あんまり、みないで......」  絶景を目の当たりにして呆然とする友奈の前で、自分だけが一方的に衣服を剥がれているという状況  ただでさえ煩い鼓動はより早く、より強く、より煩くなっていく天乃は自分の体温が急速に上昇していくのを感じた (なんだかすごく......体が熱い)  熱を保つための服を脱いだのに、体が熱い......そのせいか、自分が恥ずかしいことをしているという気になって、天乃は咄嗟に体を隠そうとして、友奈に腕を捕まれて倒れ込む 「だ、ダメです」 「ダメって」 「隠したらダメです......っ」  倒れ込んだ瞬間、ふわりと甘い香りが空気を支配する  そして、ベッドの上に広がったいい匂いの本である桃色の髪、スカートやブラウス、しなやかに伸びた手足が視界を支配する 「ゅ、ぅな......」  薄めの肉色は光を受けて妖艶さを増し、太ももや谷間に見える肉汁に、性欲を活発にさせられて涎が口に溜まる (凄い......)  筋肉もついていて、柔らかい脂肪も程よく残った良い感じの臍周り  白っぽくも見える薄い桃色の下着に隠され、桃に見間違えてしまいそうな胸  いつもいつも、揺れるポニーテールの陰で人目を引きつける首筋や、鎖骨  キスしたり、舌を這わせたり、舐めるように触れたり、吸い付いてキスマークというものを刻んだり、この日の為に覚えた知識の数々からその場所にしてみたいことが次々に脳裏に浮かぶ (っ......だ、ダメだよ......)  爆発寸前の爆弾を胸の内に秘める友奈は、心を落ち着けるためにと目を閉じようとした  しかし、瞼は下がろうとせず、余計に集中した光が天乃の肢体を目に焼き付けていく 「............」 「ゆ、友奈......?」  目の前の無防備な恋人から目が離せない。たわわな胸の揺れが異常に大きく見えてしまったり、肌に触れる天乃の吐息で総毛立つほどに視覚や触覚などの感覚は鋭敏になっていた これが欲情するってことなのかな...... 「友奈......っ」  友奈の瞳からやさしさの失われた獣のような雰囲気を感じ取って、天乃はもう一度、ダメ押しでの名前を呼ぶ (っ、天乃先輩......)  欲に囚われたまま行為に走りそうだった友奈は、天乃の呼び声にハッとして、目を無理やりに瞑って首を振る 「んっ」  (友奈は生唾を飲み込み、触りたい気持ちを押さえ込む  ここで負けたらきっと歯止めが利かない  天乃先輩を滅茶苦茶にしてしまう......そんなの、ダメだ) 「どう、したの?」 「だ、大丈夫です」  気を取り直して、友奈は非や汗を拭って笑みを浮かべる  いつも強気で明るい天乃も可愛く、綺麗で、格好良くて素敵だ  けれどそれ以上に今目の前にいる天乃は、照れ臭さのある初々しい可愛らしさを持ち、上気した肌や、汗で髪の張り付いたしなやかな四肢の色っぽさがあり、美しく、愛らしく、艶かしくて人を惹きつける魅力があった 「えっと............」  行為の勉強として見た資料では男女関係なく裸だった  けれど......どうしたことか、脱ぎかけ――否、剥ぎかけの天乃は裸でなくとも淫靡だった  ボタンが外れ、無力にも広がるブラウス  はだけたスカートからはちらりとブラと同色のショーツが見える (まるで......私が無理矢理してるみたい......)  服を引き裂いたり破ったりしていたら確実にそれだっただろう。けれど、これは合意の上だし、体勢だって偶然の産物 でも......このままでもいい。ううん、このままがいい  目に見えるシルクのような肌  逃れる事を許されない牢獄に押し込められた果実  じっと見つめていた友奈は、勢い任せにではなく、しっかりとした自分の意思で、手を伸ばす 「触りますね」 「えっ?」  驚く天乃をよそに、ブラの上から乳房に触れる。布の隔たりを感じさせない柔らかい乳房は、触れた形に姿を変えて、突くように触れた指を四方から囲んで飲み込む 「んっ......」 「っ」  想像以上の柔らか差がありながら、しっかりと押し返そうとする弾力 ずっと触っていたい、もっと激しく揉みしだいて、吸い付きたい  そんな邪な考えを抱かせる魅力の詰まった果実を潰さないように、傷つけないように 、薄皮の上から優しく愛撫する 「っぁ......んっ」  触れられた所からじんわりと染み込む人肌の温もり  その道筋には切なさが残り、滑っていく友奈の手の感触をより鋭敏に感じようと 皮膚の裏に張り巡らされた神経はピンッと張って待つ  ただ触られているだけ。なのに入浴しているような心地よさが全身を包み 追いやられた感覚は胸の先に集って、先端を隆起させる (なにこれ......身体が......) 「んっふ......ぁっ......」 快感の電流が神経を駆け巡る気持ち良さに、天乃は身悶えて、口からは色っぽい声が溢れ出す  体は熱を持ち、徐々に解れていって、動かそうにも弛緩した体に力は巡っていかず、身動ぎ一つ出来ない 「だめ......なんか......んぅっ......」 手を動かすと零れ落ちてくる天乃の声は、友奈の脳を激しく揺らして、エッチな気分を高めていく (映像の人よりもずっと......魅力的です、天乃先輩)  未知の感覚に身悶えて、困惑と恍惚感に満ちた表情を浮かべる天乃から 薄皮の上から微かに感じる双乳の先端の隆起に視線を移し替えて、友奈はそっと......ブラの中に手を滑り込ませる 「ひぅんっ!」  一際高い嬌声が天乃の口から飛び出す  手に刻まれた微かな皺に皮膚が削り取られていくような刺激は、ガスを吹掛けられた火よりも早く、激しく天乃の神経を駆け巡っていく (どうしよう、私......っ、これっ......)  恥丘から何かが漏れ出してしまいそうなことに気づいた天乃は、それだけはしないようにと捩って足を閉じる  しかし、それは友奈に感じていることを知らせる合図に他ならなかった 「もう少し......続けます」 「っ、んぅ!」  乳頭を抓られて、引き伸ばされると耐えきれなかった天乃は嬌声を上げそうになり、口を固く閉じて、体の中へと押し戻す (友奈の手......こんな......っ) 「んんっ、くっ......んっ、ぁっ......」 「エッチですね」 「そんなこっ」  先端だけでなく、じっくりと嘗め回すように乳房を撫でまわされているうちに、股座に感じるねっとりとした不快感は、友奈の手によって感じる心地よさに容易く流されていった 「んっ、ふ......ぁっ......」  どれだけ我慢しても、孕んだ何かは限度を知らず。愛情に包まれた友奈の手に体を舐め上げられてより大きく育っていく (体の奥底が熱い......いけないところに......触りたい......)  わけも解らずそんな言葉が天乃の脳裏を過る  下腹部が陽に焼かれる肌みたいにじんじんと疼いて、滲み出た切なさが逢瀬を求めていた 「......っ」 (まだ、準備段階なのに......)  体を愛撫されているわけでも裸に剥かれたわけでもない。にも拘らず、友奈の身体は天乃と同調して熱く火照り、一人えっちを欲して脳にハッキングを仕掛ける (天乃先輩の反応がえっちなせいだ......)  頭の中で天乃と愛のデュエットを妄想する一人遊び。その時の身体の昂りより遥かに早くなにより強い  その八つ当たりなんて意地悪ではないけれど、惚けた表情になりつつある天乃と唇を重ねる 「んぅ......ぅ......」 「っ! んんっふ......んぁ......」  アンダーバストから削ぎ取るような手つきで愛撫を続け、重ねた唇で天乃の赤い柔肉を押し広げて舌を忍ばせていく  口腔は入れただけで唾液に絡まってしまうほどねっとりとしていた 「ぁっ、んんぅ......」 「んっふ......ちゅ......っん......」  その中央、玉座みたく鎮座する舌を舌先で擽る  ざらりとした感触が巡り、身震いしてしまう。舌を歯ブラシで擦るよりもくすぐったいのだ  しかし、友奈は頬裏、舌の表裏と次から次へと蹂躙していく 「んっくっ......ぁ......」  声がでない。呼吸でさえ覚束無い。自分のものが絶え間なく友奈に奪われ、友奈色に染められていく  自分の舌、自分の唾液、自分の口。そのはずなのに、天乃はまるで自分が友奈のような感覚を覚える 唾液が溢れるたび舐め採られ、友奈の唾液が残り、舌を擽る友奈の感触がいつまでも消えないからだ 「ん............ぅ」 「んっ......ぁ......」  友奈の唇が離れた途端、天乃の口からは熱っぽい吐息が漏れ、友奈の舌先から釣糸のような透明の水が伝い落ち、半開きの天乃の口腔へと消えていく  呼吸のためにごくっと咽を鳴らして器をからにすると、また、友奈の唇が触れる。それでもやはり友奈の手は止まらず、乳頭を人差し指と中指で挟み親指で捏ね回す 「ちゅ......ん、ふ......」 「んっ! ふっ......んんぅっ!」 良く解らない感覚に声を上げようとしたものの、言葉は友奈の口に吸い込まれて消えてしまった (もうだめ......もう......)  解るのはただ気持ちが良くて、体が熱くなって、友奈の事ばかり考えてしまう事。そして、下着がより湿っていくという事だけ 「んぁ......あっ......っ、んっ」  天乃の体がびくびくとし始めたのを感じて、友奈はそっと空いた手を天乃の恥丘へと伸ばす 「ぁ」 「ふぁあっ!?」  じっとりとした湿り気が友奈の指に触れたのと同時に。天乃は間の抜けたらしからぬ叫びを上げて身を跳ねさせる  今まで感じたこともない刺激に、体は指が離れても麻痺して震えていた 「......もう少し?」  急激な差のある快感は体ないし心や脳に影響を出しかねない。ゆっくりと慣れさせていかなければ頭をおかしくさせてしまう可能性だってある  友奈の体と性感帯は異なるだろうが、友奈は初めての一人えっちを思い出して目を瞑る。ついさっき触れてしまった肉柱は女性特有の性感帯。それは友奈にもあるし、触ったら昂りを覚えた (あとは......) 「ここかな......」 「んっ!」  色も形も芸術を感じる天乃の双乳。触った形に変化し続けるその柔肉も、その頂上に出た栄養の噴出口も、天乃の持つ性感帯だと、友奈は気づいた 「はぁっ......はぁ......っ......」 「もう直ぐです」 「もう直ぐって――んぐっ!」  自分で唇を噛み千切りそうなほど強く閉口する。右の胸は愛撫され、突起はゲーム機のスティックのように縦横無尽に捏ね回されて、左の胸の乳首は根元から引き抜かれそうなほどに強く捻られて 「ゃ、ぁっ......やめっ......」  天乃は呼吸が途切れてしまいそうな快感に身悶えて、熱っぽい吐息を漏らし、えっちな声を出す (好き、大好き。どうすることも出来ないほど、何者にも代えられないくらいに) 「天乃先輩」  友奈は天乃ともう一度キスをする。一方的な蹂躙ではなく、互いに求め、交わる それ自体が意志を持って愛し合う婦妻の営みを行う 「んっ、ふっ......んにゅ......」 「ぅ......ふ......っ、ん......っ」  絡み合い、溶け込んで、伝う唾液が同調を促す。いつしか胸を弄っていた手は天乃と握り合い、呼吸の為の解離も一瞬で、また激しく混じり合う  止められない、もっと激しく、もっと強くと体が求めて止まない 「んぁ......ん......ひぅっ!」  天乃の唇から唾液が毀れて頬を伝っていく。それを友奈は指で拭うのではなく舌で舐めとると、舌の上に残し味覚に染み込ませて、味わう  汗の塩気と自分と天乃の混じり合った甘美な味わいに、友奈の体はさらに昂り、ショーツをじんわりと湿らせる 「天乃先輩......舌、出して下さい」  荒い吐息を漏らす天乃に、友奈はそう要求して、下顎をくいっと持ち上げる 「はぁっ......はぁ......ん、ぁー......」  胸を弄ばれて、キスをされ、唇を舐められて、さらには吸い付かれて頭が真っ白になって、ぼーっとしかけていた天乃は考える事が出来ず、身体は従順に応えて舌を出す (天乃先輩が素直だと......私......)  大好きな先輩の弱々しい声色に友奈はドキっとして、息を呑む。水分過多な瞳は潤んでいて、漏れる吐息は熱っぽく、火照った体は飾りでしかないブラウスを肩に掛けて はだけたスカートからチラリと薄い桃色の下着を垣間見せる  口から見えるぬめった舌を見つめて、友奈はゆっくりと口をあけながら近づいて咥え込む 「んむぅ!」 「ぁむ......」  驚いて引こうとしても、もう遅い。舌と舌を絡め合うのではなく、唇で咥えて、先端だけを刺激したり、裏筋を舐めたり、持ち上げたり、舌先を押したり、舐めたり、そして、うどんをすするかのように、吸い上げる 「んんっ、ぁっ、んんっぅ......」 「ん.........」  吸い上げられた舌はびりびりとした刺激を残し、口の中に戻せなくなった淫靡な表情の天乃は色香を漂わせる 「ぅ......ん......ぁ......」  目の前の天乃の表情だけでなく、瞳までも蕩けて来たのを確認して、背中に手を忍ばせてホックを外し、ブラを奪い取って豊かな双丘を露出させる (天乃先輩の温もりと匂い......)  好奇心に負けて匂いを嗅ぐ。その刺激にまた、気分を高揚させた友奈は何の抵抗も無く皮の剥された胸の先、果実の芽に一直線に喰らい付く 「んんっ!ぁっ、やっ......そこっ......」 「ん、ぁむ......んっ......」  触るだけよりも強い反応を示した事に気づきながら、友奈はそのまま、栄養を求める赤子のように吸い付く (だめっ、これ......ぁっ......すごくっ......) 「ぅぁっ......んんっ、ぁっ......あぁっ、友奈っ......っ」  飴玉を楽しむみたいに乳頭を舌で転がされるたびに、ねっとりとしたざらつきのある感触が伝わってきて、天乃の頭の中は真っ白になっていく (そろそろ......)  さっきは無意味に刺激してしまった恥丘へと手を伸ばし、ショーツの上から淫裂をなぞって露の湿り気を確認すると、ねっとりとした恥ずかしい音が聞こえた 「っ、んぁ......ぁっ......ん、ぅふ......っ」  指の第二間接の辺りを咥えて声を抑える  下腹部を通り、脳へと直接ぶつかる激しい電流。飲み込む事の出来ない唾は口元から溢れ、溢れてしまう 「我慢、しなくて平気ですよ」 「で、でも......っ」 「これがえっちの第一段階なんです」  ショーツは色濃くシミを広げ、吸いきれなかった蜜は友奈の指も布団も濡らす  自重出来なくなった響きがくちゅくちゅと秒針のように部屋にこだまする。充満する女の子の匂いは肺に溜め込み、友奈は熱を帯びた天乃の陰唇を擦り、隠された肉芽を抉り出す 「ひぐっ! あっ、ゃ......友奈、それは......」  体が硝子のようにくだけ散るほどの衝撃を感じて、天乃は危険だと首を振る。しかし、快感のスイッチに触れない絶妙なタッチで友奈の指は蜜壺の縁をなぞり続けた (ここで止めちゃいけない......)  哀願するような瞳。これが調教であるなら止めて、快楽の波が引く切なさ、物足りなさを染み込ませ、非道な提案を承諾させたり、恥ずかしい事を言わせたりやらせたりする でも、これはそんなものじゃない  愛を交える為に必要なこと。言うなれば婚約、結婚式、プロポーズ 「私を信じてください」  友奈は耳元で囁くと、唇を軽く触れ合わせ、溢れそうな唾液を舐めとる (我慢出来なくなる......やだ......ぁっ......んっ......!) 「んんっ! ぁっ!ゃ、んぐっ、やめっ、漏れ......ひぁっ」 「私も......でも、先ずは天乃先輩を......」  自分の恥丘に触れ、一緒に果てたい気持ちを抑えて息を飲み、まだ見ぬ淫花の花弁を撫でる  表面の水滴を拭い、質感を調べながら、女の子の証に指を数ミリ程度沈ませていく 「んっ、ぁっ、っ......んっ!」  湿ったショーツが友奈の指圧で動き、敏感なところを擦りおろす。ざらついた舌で舐めあげられているような摩擦を陰核は隔たりなくダイレクトに受ける その快感は初めての天乃にはあまりに強く、息んだ下腹部が大きく跳ねて、艶々とした太腿が流れる快感の電流に痺れて痙攣していた (だめっ、もっ、本当に......っ) 「ふぁっ、ぁっ、やっ、いやっ......んっぁっあぁっ」  蜜壺の中で渦巻く何かが下って来るのを感じて目を瞑り、布団を握りしめる。淫猥な泉から今までと比にならないほど熱く、ねっとりとした淫靡な匂いを漂わせる露が湧き出してきたのを指に感じて、友奈は天乃のたわわな実りの蕾をパックリと咥え込み、勢いよく吸い上げながら、蜜に蕩けた淫花の雌蕊を摘む 「んぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ!」 「っ」  押し殺された声は下の女の口から愛雫となって激しく噴き出す。友奈の手も、下着も洗ったばかりのように水滴を垂らし、艶めかしくテカって淫香を振り撒く (我慢できなかった......私、友奈の目の前でこんなっ) 「はぁ......はぁ......ゅ、友奈のせいで、私......」  恥ずかしいことをしてしまった  怒りさえ感じない。ただただ恥ずかしくて、ただただ申し訳なくなって 友奈が満足気なことに気づいて、言葉を止めた 「これが、その......果てるっていうか。気持ちよくなってイクってやつです」 「え......?」 「わ、解りやすく言うと......男の子の射精。みたいな?」  濡れた手のまま頬を掻き、微熱のような赤さのある顔で友奈は微笑む だから別に愛し合ってしちゃった事を恥じることなんてないし、申し訳ないなんて思う必要もない (むしろ一人えっちの経験しかない私で気持ち良くなってくれたなら......凄く嬉しい) 「つまり、私が射精したって事?」 「ぇーっと、その......分かりやすく言えば。ですが」  困惑しながらえっちな事を口走った天乃は、友奈が目を反らした事に気付いてハッとする  けれど、発言を取り消したりは出来ないわけで...... 「ゆ、友奈のえっち......っ! 」 「言わせたわけじゃないのに!?」  赤い顔をより熟した林檎のようにして瞳を潤ませ、天乃は理不尽に怒鳴り付けると、両の手で顔を覆う  性的なことに無知な天乃にとってはかなり恥ずかしい事だったのだ (天乃先輩可愛い......)  初々しくて、ちょっとしたことで恥ずかしがる。いつもとは違うそのギャップが友奈には堪らないらしい  刺激を求める淫欲の出入口が疼いて止まず、友奈は小さく呻いて俯く 「友奈?」 「......脱がせて良いですか?」 「えっ、ちょ、ちょっと待っ――」  天乃の返答を待たずに、友奈は天乃のスカートの中に手を入れると、腰の当たりに張り付いた布地を指に引っかけて引きずりおろす 「ぁ......っ」  その瞬間、貯蓄された発情の気団は友奈だけでなく天乃さえも呑み込み、今までとは比にならないほど強力な淫匂に、友奈は理性を溶かされていく  手入れが行き届いているのか、元々、育つことが出来ないところなのか、丘には薄い茂みは見当たらない  ぴったりと閉じた陰唇、そこからほんの少し顔を覗かせる快感の芽。朝露に濡れたようなテカリのあるそれらに、友奈は目を奪われていた 「み、見ないで......やだ......っ」  天乃が慌てながら手で隠しても、友奈の脳裏に焼き付いた絶景は陰りを知らず、瞳にぴったりと貼り付いて離れない  それどころか、えっちの直前になって恥ずかしくなってしまった女の子という姿に、より強く情欲を刺激される 「天乃先輩」 「......なに?」 「そうしてると、一人えっちしてるみたいですよ」 「っ!」  そんな恥ずかしい事なんて......と、証明の為に手を引いたら秘密の園を晒け出す事になる  けれど、そのままでは不埒な事をしているように見えてしまう 「冗談です」 「く......」  清々しいほど可愛らしい笑顔の友奈を睨む。けれど、はだけたブラウス、晒け出された柔らかで滑らかな双丘、絶対押すなと、前置きされているような引力のある肉鈕、淫水に浸され、お香の代用品となったスカート、それが隠しているべきなのに、手で覆われただけの陰部、そして肉付きが良く、艶のある太股 「......ゴクッ」 「..................」  気を散らすものは多く、目移りしている友奈はその瞳に気づくことはない。それならば。と、気の緩みを見定めた天乃は一瞬だけ自分のデリケートな場所を曝け出して、友奈の両肩を掴み、自分と入れ替えるようにしてベッドの上に押し倒す 「っ、ぁ、天乃先輩?」 「体で覚えさせられたこと、貴女で復習させて貰うわ」 「復讐の間違いじゃ......」 「さて、どうかしらね」  にやりと笑った天乃は友奈の唇を指でなぞり、怪我をさせないよう、ゆっくりと口の中に指を挿入する  絶え間なく生産されていく唾液に溢れる口腔はねっとりとしていて、溺れている舌はぬめっていて指では捕えきれない 「ぁひゃのへんはぃぃ」 「......ふふっ」  引き抜いた指にまとわりつく友奈の水分をペロッと舐めて、今度はその器に舌を差し込み、口づけする  自分の舌に友奈の生暖かいエキスを感じながら、自分から友奈に対しても流れ出していくのも感じた天乃は舌を絡め合い、ズズッと吸出して裏筋から表、舌先をぐるりと舐め回して放す 「はぁっ......はぁ......」 「はぁ......はぁっ......ん......」  つーっと垂れ下がる混じり合った唾液を二人で眺めて、それごともう一度キスをして、半分ずつにわけあう (次は......散々遊ばれた胸ね) 「触るわよ?」 「はい......っ」  キスに惚けた友奈は何も考えずに、答える。天乃はそんな状態の友奈のキャミソールの中に手を入れて、自分の手よりは少し大きいくらいの程よく膨らんだ乳丘を揉みしだく 「んっ」 「えっちな声ね」 「だって......っ!」  五本の指が胸の上を好き勝手に滑りながら、中央の小粒を弾き飛ばして弄ぶ くすぐったくならないように、痛いと感じないように  友奈の反応を随時確かめながら強めたり弱めたりと、学習するマッサージ器のような手つきに、友奈の感覚は解されて、広範囲に渡って敏感になっていく 「だって、なに?」 「天乃先輩が......っ、んぁっ!」 「良く聞こえないわ」 成長途中の果実の芽を摘み上げられ、友奈は言葉よりも先に快感の悲鳴を漏らす (一人えっちなんか比にならないっ、こんなの、こんなの私......)  元々、天乃を気持ちよくさせていた際にかなりの熱を帯びて、自分も、自分もと求めていたこともあってか、友奈の体はただでさえ敏感になっていたのだ  それをさらに大好きな天乃に触られている。我慢できるはずが、無かった 「んんっ、ぁっ、ぁっ......天乃先輩ッ、天乃先輩っ」 「こんなえっちな子になっちゃって......」 「ごめんなさっ、ぁっ、はぁっ......はっあっ、んっ!」  友奈から溢れ落ちていく嬌声。その甘美な恥声を自分も晒させられていた そう思うと堪らなく恥ずかしい  けれど同時に神経に宿った快感の記憶が疼いて、恥じらいのある求愛へと天乃の表情は切り替わる (私の為に勉強したのね、きっと) 「友奈にも、射精させてあげる」 「っ、んっ......違っ」 「あぁ......果てさせてあげる」  熱の籠った声は友奈の耳朶にへばりつき、じっとりとした匍匐前進で耳の中を通って脳に染み込む  ゾクゾクと震えた身体。外気に触れる乳首はぴんっと反り立って反応を露にする (隠せるわけない......気持ち良い、好き、身体も心も天乃先輩が好きすぎて、凄く......でも、一つ惜しい) 「脱がせるわよ」 「天乃先輩......」 「ん――!?」  優しいから、初めてだから。ひとつひとつ丁寧に、そして大丈夫か訊ねる天乃の腕を掴み、引き寄せてキスをする  貯まっていた唾液が溢れるのも厭わずに、一心不乱に舌を絡めあって蹂躙する 「んっく、ふ......ぁ」 「っ、んっんちゅ......ん」  舌で自分の唾液を巻き上げて天乃の口腔へと押し込み、その中で天乃のエキスを奪って咽を潤す (幸せな味だ......) 「ぷはっ......はぁはぁ......」 「っは......はぁっはぁ......」 「ゆっくりしてると、また天乃先輩がえっちな声出す事になりますよ」  相手のことを思うがゆえに、無知だからと慎重になりすぎて、奥手なやり方になってしまう天乃  それが惜しいと、友奈は思っていた。だからあえて、天乃の唇や口腔を好き勝手に弄んだ  自分は好きにしているから、天乃先輩も好きにして良いですよ。と、言うように 「嫌よ......今度は貴女の番」 「っ!」  今度は伺うことなく友奈のスパッツを剥ぎとる。インナーも履いていたからか、蒸れた汗と蜜が混じりあい、熟成されたなんとも言えない匂いが溢れ出し、芳醇な味わい深さのある麻薬にあてられ、天乃は思わず咽を鳴らす 「あ、天乃先輩......?」 「好きにして良いのよね......」 「ひあっ!」  股の付け根、ちょうど皮膚が重なってしまう場所を、ペロリと一線、舌を這わせて試食する  触れた舌が一瞬ピリッとしたあとに、じんわりと味は広がる。味覚を刺激するほんの少しの塩分、嗅覚を刺激する友奈の甘いフェロモン (......病みつきになりそう) 「んちゅ......ん、ぁ......ん......」 「ふくっ、ん、ぁ、あっ、んっ」  付け根の両端を交互に舐めたり、淫裂の周囲をぐるりと舐めたり、天乃の舌捌きは数を重ねるごとに上達していき、産毛をかする程度の絶妙な物足りなさと痒みのある場所を掻き回される心地よさ、幸福感を交えていく 「あっ、そこっ! っあ!」 「ん、っ、ふ......ちゅ......ぁーむっ」 「っ!? ま、天乃先輩っ!」  ストローの沈んでしまった紙パックに吸い付くように、陰唇や肉芽を口で包まれ、次に何をされるのか、知識と直感で気付き咄嗟に声を張り上げる  我慢できる自信はない。そもそも、我慢する気はさらさらない。だが、これはまずいのだ  知識の中の女性は皆、この行為でよがり狂っていた。素人の天乃にそこまでの実力はないかもしれない しかし、友奈の身体もまだまだ新人。その上天乃の学習スピードは群を抜いて速い 「あひっ! っ! あぁぁっ!」 「ジュルッ......ずず......っ」 「あっ、だめっそれっ! 身体がっ!」  内側からすべてが吸い尽くされてしまうような感覚。刺激を伝える神経もほかの場所から引きはがされ、磁石のS極とN極みたいに、天乃の愛情に向かって一直線に集う  友奈の腰がわずかに浮上し、無理矢理な姿勢に足ががくがくと震えだす、今耐えきれなくなったら、肉欲の挿入口はおろか、快楽の塔もその台風のような上昇気流に撫で上げられて、一瞬で気をやってしまうだろう 「ずずず......っ」 「っあぁぁっ、ひっ、んんっ!」 (無理っ、無理だよこんなの......っ) 「天乃先輩っ、私、私っ!」  湧き出す蜜を音を立てて吸い上げられる内に、友奈の蜜壺の奥底に隠されていた秘伝の熟成された成分が出口へ向かっていく  粗相は避けられない。けれど天乃の事は穢すまいと声を上げたが、天乃は一瞬だけ口を離すと、ニヤッと笑う 「ダメっ、天乃先輩......それは、それはっ!」 「ぁー......」  皮が剥かれ、露出された淫欲の実に向かって、天乃は赤みがかったピンク色の舌を伸ばし、根元から舐め上げた 「っあぁぁあ!」  その瞬間、友奈の身体はブリッジをするかのように大きく跳ねあがって、陰部は天乃の顔にぶつかり、それと同時に抑圧されてきた愛の湧き水が天乃の口に入り込み、頬や喉、髪をねっとりとビショビショに濡らした 「あっ、あぅ......っ、あっ......」  ぼすっと布団に腰を落とした友奈は、下半身を痙攣させ、湧口をヒクつかせ、天井を見上げる  下手に動いたらまた果ててしまう。身動ぎ一つ出来ないほど、体が敏感になっていた (しょっぱい......カルピスみたいにほんのりと喉に張り付いてくる......でも、すごく好き)  喉に入っていた友奈のエキスを飲み込み、頬や喉の愛液を指で拭って口に含む。それが汚らしいものだという意識は、天乃には全くなく、むしろ、甘美な味わいの虜になりそうだった 「こんなに激しく果てるなんて」 「だから......っ言ったのに......」 「でも、凄く嬉しいわ。下手だからちょっと不安だったのよ」 「ちょっと意地悪でしたけど......でも、凄く愛があって、凄く気持ちよくて」  恍惚とした表情を浮かべる友奈は、天乃の愛撫、愛舐の感想を包み隠さずに答える 幸せな感覚だった  一人でやるのが虚しくて、切ないことだと思い知らされて、二度とできなくなってしまいそうなほど、満たされて、使い果たされて、満たされた 「私もよ。良く解らない感覚に戸惑いはしたけど。でも、凄く......良かった」  初めてのエッチな事。それがどんなものなのか全く解らなくて、実はちょっと怖い。というのがあったと言えばあった  けれど、友奈とする。という安心感があって、好き勝手に弄んでいるような感じはあったが、しっかりと愛を感じる手つきだった  だから、凄く気持ちが良かった 「天乃先輩」 「うん?」 「後いくつかあるんですけど、でも......まだ早いのもあって。だから、その」 「?」 「貝合わせ。っていう女の子同士のえっちをしませんか?」  友奈も天乃も女の子で男の子のようなものは持ち合わせていない。それでも、愛の伝達棒を用いれば互いの純血の証を与えることは可能だった  けれど、それには痛みが伴う。だからこそ、友奈はそう切り出した 「貝合わせって?」 「この気持ちよくなる所をすり合わせるんです」 「な、なるほど......」 「天乃先輩が下になりますか?」 「えっと......うん、加減が解らないし、お願い」  ぐるりと2人で体制を入れ替えて、一番初めの時のように、天乃がベッドに横になって、友奈がその上に覆いかぶさる 「これなら、2人同時に気持ちよくなれるし、その、キスとかしながら一緒にできます」 「なるほど、先人の知恵ってやつかしら」 「あはは......えっと、ゆっくりと腰を下ろすので、重かったら重いって言ってください」  友奈はゆっくりと慎重に腰を下ろし、天乃の膝の上の方に丸みを帯びた可愛らしいお尻を乗せると、押し潰してしまうようなことがないように、慎重に体を前のめりに倒していき、だんだんと天乃と平行に体を持って行く 「んっ」 「あぅ」  天乃の豊満な乳房と友奈の控えめながら正しく成長中の乳房が、先端の蕾を押し付け合い、絡み合って互いにのめり込み、形を変えていく  その微かな刺激さえ、昂り、果てを知った2人にとっては気持ちが良くて、小さく呻きながら、見つめあう 「天乃先輩の胸......枕にしたいです」 「だったら私は貴女の膝枕が良いわ」 「じゃぁ、今度。交代で」 「そうね。今は――」 「んっ」  二人は何度も重ね合った唇を今一度重ねて、絡め合い、癒着することを望んでいるかのように、擦り合わせて、互いの柔肉を押し広げる  そして、引き裂かれた織姫と彦星が再会して、抱き合っているかのような熱い抱擁を舌で行う 「っん、ぁっ、は......んっ」 「はぁ......ん、ちゅ、ぁ......んんっ」  手を握り合い、双乳を押し付け合いながら、慣れたキスの数歩先、ディープなキスをする  欲するがゆえに作り出される唾液を混ぜあい、溶け込ませて、喉を潤わせて味わう (擦れてるからかな......気持ちよくなってくる) 「はぁっ、はぁっ......ん」 「はぁ、はぁ......」 「はぁ......っ、行きます」  天乃がコクリと頷いたのを視認し、自分の雌蕊と天乃の雌蕊が触れ合っているのを確認する  少し動くだけで擦れて走る静電気。キスと胸をすり合わせるだけで果ててしまいそうなのだから、全身を駆け巡るその感覚をより強く感じたらきっと気をやってしまうだろう 「ふくっ、んあぁっ」 「んんっ、あっ、あぁっ、これっ、凄くっ」  溢れ出ていた蜜同士が掻き混ざる淫猥な音。高まった体温に磨り潰され、当たりに充満していく淫香 えっちだ、破廉恥だ。そう思いながらも、友奈は天乃の陰部に自分の女としての割れ目を触れ合わせることが止められなかった 「友奈っ、友奈を感じるっ」 「わ、私もっ、あっ、んんっ! んっぅぅっ」  注ぎ足され続ける潤滑剤でより早く、けれど、力はどんどん奪われて、浮かせていた腰はより天乃の下半身と密着する  ぐちゅ、ぬちゅ、くちゅ......と、淫靡な演奏がより激しくなり、はぁっ、はぁ......はぁっ......と、激しく荒い合唱が加わっていく  二人はあっという間に快感を孕み、下腹部に強い衝動を感じて見つめあう 「友奈っ、私」 「私も......っ」  天乃の手ではなく、その下の布団を友奈は掴み、陰唇のねっとりとしたベーゼだけでなく、上の唇でも熱いキスをする  言葉は要らない、したいことは二人とも一緒だ (友奈っ、友奈......っ、私っ、もうっ!) (天乃先輩っ、私も......もうすぐっ)  舌も、唇も、乳頭も、乳房も、陰核も。全部を絡め合い、重ね合い、擦り合わせていくうちに、孕んだものが産まれようとしていくのを感じた二人は手を重ね、握りしめ合って見つめあう 「友奈っ、好き。私......貴女の事」 「私も、天乃先輩の事大好きです」  体はもう止まらない。果ててしまうまで、どんな意志も受け付けずに動き続けるだろう だから、友奈は天乃を、天乃は友奈をその腕に力強く抱きしめ合いながら最後の一押しをしようと、腰に力を入れて、そして、思いっきり押し潰しながら、磨り潰すように互いの雌蕊をぶつけ合う 「んんんぅぅぅぅぅぅ......ッ!!!」 「んんんぅぅぅぅぅぅ......ッ!!!」  嬌声を上げる瞬間、唇を重ね合い互いの体の中へと甘美な叫びを送り込む。二人の下半身も、布団も、スカートや下着も。全てを淫欲の雨に濡らした二人はいまだ熱の引かないとろんとした瞳で見つめあう  友奈の唇からはどちらのものかも解らない唾液が垂れて、天乃の口元を汚す 「これが、えっち、です......っ」 「ええ......よく、解ったわ」  のしかかるように力なく覆いかぶさってきた友奈の体を抱きしめて、ゆっくりと体の向きを変えて友奈をベッドに横にさせる  気持ちが良くて堪らなくて、もう相手の事しか考えられなくなって。そして 「後片付けの事を考えると......恥ずかしくて目を背けたくなる。のよね」 「あはは......、私が着せたままやっちゃったから」 「スカートも下着も布団もえっちな匂いの水でビチャビチャ、ブラウスとかは汗でビチャビチャ」 「体も、ですね」 二人で言い合いながら、苦笑して、そっと相手の体に触れて、上へ上へと手を滑らしていき、顔を包むように頬に宛がう 「友奈」 「はい......」  締めのキスは唇を触れ合わせるだけ。そこから先をしてしまったら、きっとまた気絶するまでやってしまう事だろう  だからこれで終わりね? と、天乃が言うと、友奈はそうですねと苦笑して、二人で片づけに移った 「天乃先輩」 「うん?」 「五年後、天乃先輩の純血を下さい」 「純血?」 「俗にいう、その、処女というやつです」  友奈の突然の申出に驚きながらも天乃はクスクスと笑って、頷くと、処女がどれだけ貴重なのか、どんな価値があるのかなんて露知らない天乃は友奈が欲しいのならあげるわよ。と答える 「私の純......処女も貰ってください」 「ええ、しっかりと頂くわ」 「約束ですよ」 「ええ、約束。ちゃんと、最期の日に......貴女と最期のエッチで捧げるわ」  そう言った天乃の笑顔に、友奈は悲しい思いを押し隠し、零れてしまいそうな涙を拭って笑顔を返した                               〜END〜